好きだよ
幼稚園の頃は難なく言えたこの言葉。
いつだろう、この想いを伝えられなくなったのは
漫画みたいに隣の家同士とはいかなかったけど、比較的近くに住んでいていつも一緒にいた幼馴染。
幼い頃からお互いのことを知り尽くしているから、どのタイミングで会うとか、話したくなるとかが感覚的に分かって楽だった。そしてなにより彼の前では自分らしくいられた。
でも中学生になった時、その関係は今まで通り行かなくなってしまった。違う学校に通っているわけでもない、彼に彼女が出来たわけでもない。
何も変わってはいないはずなのに何かが変わってしまった。だからくだらない冗談で笑い合うことも、2人で帰ることも、どちらかの家でゲームすることもなくなった。
そして彼は陸上部で私はダンス部に所属し始めて忙しくなったから、そもそも会うことも少なくなってしまった。
たまに会えたとしても、名前を呼ぼうとすると目を逸らされてしまって話しかけることすら出来なくなってしまった。
先週も見かけたのに、昨日も帰っているところに出くわしたのに何もしなかった、というか怖くて出来なかった
(なんでこんなになっちゃったかなぁ)
ひとり部屋で嘆いてみても改善も解決策も見当たらなかった。
いつからだろう、好きだよと彼に言えなくなったのは
好きの形が変わったあの時からだろうか
4/5/2025, 11:40:57 AM