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「休みの日ですかぁ。まず間違いなく午前中いっぱい寝ちゃいますねえ、目が覚めた時間に活動開始。当然ながら朝ごはんとお昼ごはんは兼用です。それでそのごはんは、食べたいものを食べたいだけ! ピザのデリバリーで散財、なんて憧れちゃいます。ふふ、何枚頼んじゃおうかな……もちろんサラダや飲み物もいっぺんにオーダーしますよぼくは。
 ええと、あとは好きなだけゴロゴロして、好きなだけゲームして。仕事のことなんて少しも考えずに過ごすのが理想ですね。それで、お腹が空いたらまた食べたいものを食べて、お風呂に入りたい気分になったら入って、眠くなるまでゲームをします。
 あ、読書もしたいなあ、この間買った本が幾つかあるんです。その前に手に入れた本もまだ読めていないから、そっちも読みたいし……うとうとしては本を読んで、またうとうとして……ああ夢のような過ごしかたです。
 というわけで、ぼくとしては、こんな風に過ごせたらいいなあと考えます。休日が取れるのなら」
「……取れるのなら」
「はい。ここ最近、仕事が立て込んでまして……えへへ、遠い遠い夢を語ってしまいました」
 頭をかきながら困ったように笑う彼を見て、憐れみのような、励ましのような、けれど励ますのは何だか違うような、黙ってただ抱きしめてあげたいような、いろんな気持ちが一度に湧いた。

【おうち時間でやりたいこと】
(お疲れ様、としか言えなかった)

5/14/2023, 9:31:31 AM