葛藤した日々、奮闘した日々。
全ては、弟を守る為に、この不条理な世界を生き抜く為に。
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親を早くに、そして突然失い、引き取り手のいない俺達は野宿の日々を過ごした。
食べれる物も、寝床の確保さえも難しくて、
その上、街ゆく人々には白い目で見られ、時には薄汚いと理由で暴力さえも振るわれた。
泣きたくなった、死にたくもなった。
...けれど、できなかった。
...正確には、俺自身がそれを拒んだんだだけ。
だって俺には...弟が居たから。
両親を失い、生きる希望を見失った俺に、唯一光を与えてくれた存在。
弟が居たから。
弟を守ると言う、弟が幸せに暮らせる世界を実現させると言う目的があったから
俺はどんな辛いことも、苦しい事も、乗り越えることが出来た。
乗り越えて、そうした上で、前に進むことも出来たんだ。
それ以外の事に、希望なんて見いだせなかったから。
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「?...どうしたんですか?」
...昔の、幼く、弱かった俺。見ているか?
今では、俺はこの世界の核心部の機関で働いている。
一度は決別した弟とも仲直りを果たして、
あいつはあいつなりに、強くなって、頼れる友人もできている。
「...いや、なんでもない...」
かく言う俺も、あの頃では考えられないほどの、俺には勿体ないくらいの幸せを貰っている。
環境を理解してくれる親友も、実力を認めてくれる上司の方も、そして...最愛の人も、今俺のそばに居てくれている。
あの頃の、苦労も、苦しみも、悲しみも、全ては無駄ではなかったんだ。
だから、過去の俺よ、一筋の希望を信じ、あの日々を生き抜いてくれた俺
...どうも、ありがとう
#過ぎた日を想う
あの日々の俺に感謝を
80作目
追記
もっと読みたい数700突破ありがとうございました!!
私が書いた作品をこんなにも多くの方に読みたいと思っていただけて嬉しい限りです、ほんと(泣)
これからも、こんな感じでダラダラと書いていきますが、どうぞよろしくお願いいたします(_ _*))
改めてありがとうございました〜(ㅅ´ ˘ `)
10/6/2023, 12:04:58 PM