肌寒くなって、君のくれた手袋をつけた。
君は僕のあげたマフラーに顔を埋めて、あったかいって笑う。そんな顔が可愛かった。
赤くなった指先を僕の手に絡める。
僕の手は君の手より冷たかったらしくて、11月の誕生日に君は手袋をプレゼントしてくれた。
君のマフラーと僕の手袋。ずっとそれが見られると思っていたのに。
君は僕を振った。他に好きな人が出来たんだって。
しょうがないよね。もう好きじゃないんだから。
君は一ヶ月後に違うマフラーをつけていた。
横には僕よりもカッコいい人がいて、楽しそうに笑ってる。
僕の手袋は、まだ変わらないままなのに。
10/10/2025, 9:51:48 AM