悠明<ハルアキ>

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―――1―――
「好きだよ」
そう言われたのは一緒に帰っていた時。僕は驚きのあまり言葉を失った。一輝もそれに気づいたようで僕に優しく微笑んできた。
「恋愛的な意味で、返事はいつでもいいから。考えてくれるといいな」
走って行ってしまった。普段なら追いかけるのに今日は足が動かない。

家に帰ってからベッドに寝転び考えてみる。
あいつと付き合うのか。確かに優しいし、カッコイイし,,, そんなことを考えているうちに眠りについた。

校舎の裏にあいつを呼び出す。
『昨日の事なんだけど,,,』

―――2―――
「好きだよ」
急に自分の口から言葉が出た。
瑠依はすごい戸惑っている。
「恋愛的な意味で、返事はいつでもいいから。考えてくれるといいな」
ずっと好きだった瑠依。中学の時から一緒で今もずっと変わらない。別に付き合えなくてもいい。
ただ、告白したいとは前々から思っていた。
いつ返事が来るだろう。瑠依にはできる限り優しくしてきたつもりだ。

次の日、瑠依から連絡がきた。校舎の裏に来てほしいという内容だった。
『昨日の事なんだけど,,,』
昨日の返事だ。
『ごめん。確かに一輝は優しいけど、付き合いたいと思えなくて。本当にごめんね』
そう言って瑠依はその場を走り去っていった。
頬に涙が流れる。別に付き合わなくても良かった。そう思っていたけどやっぱり悲しい。優しさだけじゃダメなんだと実感した。

お題:優しさだけで、きっと

5/3/2026, 9:15:15 AM