さぼてん

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小さいころ使っていたベッドは背が高くて、足の間に荷物を収納してあったんですよ。

衣替え用の、季節外れの服とかイベントグッズとか、毎日は使わないものですね。

でも満杯になるほどは荷物は多くなかったんです。

親が合理的で几帳面な人で、要らないなと思ったらすぐ処分。判断力も思い切りもあって、自分はあこがれてました。

その荷物を端に寄せて、ベッドの下に秘密の部屋を作ったことがあります。
暗くて狭くて、でもなんか凄く安心しました。
人間の本能らしいですね?

だからあのときも全然怖くなかったですよ。
ほんとです。

親があの時、要らないなと思ったのが自分の子であったのも合理的で正しい判断だったんでしょうし。
容れられた箱は狭くて暗かったけど安心できたし。

狭くても、自分の、自分だけの部屋だったんで。
未練なんて、あるはずないじゃないですか。

6/5/2024, 9:52:28 AM