朝日の温もり
眠れる 虎で いたら 良かった。
君との 関係が ここまで
捻れる ことなく 何も 気づかずに
寝息を 立てるかの ように
これから 起きる
嵐の 不安でさえ 動じない ような
荒々しくも どことなく 気品を 感じる
これから 始まる
まるで 天と地が 分かれて 争うような
激動の 時代も 別に 暮もせず
眠っている かのような
これから 蠢く 激動の 時代さえ
関係 ないかの ような
朝日の ぬくもりを 知っていて
朝日の ぬくもりを 懐かしがって
朝日の ぬくもりを ずっと どこかで 探していて
あなたが そばで その寝息を 起こさぬ ようにと
これから 割れる 空の 境目に
君は 少し 朝日の 温もりの 残った
虎の 寝床で 細い目を しながら
これから 始まる 雌雄を 分けた 動乱の 時代を
臆する ことなく 蔑する ことなく
動じる ことなく 忘れる ことなく
或るいは これからに 備えてか
これから 始まる 時代に 震えてる
今日さえ 過ぎゆく
明日から わからぬ 懈怠が 訪れ ようとも
刮目する この虎が 見開く 眼は
これから 天を 上り詰める
曇天を 駆け抜ける その龍の 駆け抜ける
速さを 追いかけて 咆哮する
息吹が 再び 鼓動が 再び
点睛が 再び 昇天 始める 前の
静けさに 眠る 虎の ように
なりたいと 願いを かけて
ただ 朝ぼらけ 君の いた 夏の 露草を
思い出しながら また かも眠 時を 過ごしている
6/9/2024, 3:10:02 PM