ヨルガオ(短編小説)

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夜1時。

親に黙って、家の外に出た。

外は思っていたより明るくて

数十秒に一台、車が通るだけだった。

「あ、懐かしいな。ここ」

ふと、昔遊んだ公園が見えた。

「変わってないな〜。ジャングルジム」

俺の方が背高い〜とか言って遊んだっけ。

今じゃ上の所まですぐに手が届く。

なんか…胸糞悪いな。

上へ上へただただ向かって行くだけの遊具。

俺が今登ってるジャングルジムは

こんな上の方に簡単に手が届くものなんかじゃ、無いんだろうな。

「……って、考えすぎか」


ージャングルジムー

9/23/2023, 3:57:07 PM