昼下がりのある授業のこと。誰もが興味を持たず、寝ていたり漫画を読んでいたり。窓側の後ろの席に座っている自分も例外ではなかった。でも自分の全意識は前の教壇に立つ、物静かな教師に向いていた。静かだけど通る声、教科書を見る伏せがちの瞳。チョークを持つ整えられた指先から、黒板に書かれる几帳面な字。チョークの音を聞きながらそっと目を閉じる。昼下がりのいつも通りのつまらない授業。自分がいつも楽しみにしている授業でもある。
#つまらないことでも
8/4/2024, 11:55:15 AM