「お前、いっつも8月体調崩してんな」
そんな風に笑いながら君は、いつも私をなんだかんだで不器用なりに看病してくれる。でも、この時の気分の悪い私の感情は、感謝はあるけど通常通りの生活できてる君への嫉妬が出てきて、感情がぐちゃぐちゃで醜く、言葉にならないものになっている。自己嫌悪である。
「…眉間にシワよってんぞ」
親指でぐりぐりと圧される。今日、君が見た景色の話も右から左に聞き流していた…。ごめんと謝罪すると、君は体調が悪いのだから聞き流すくらいでいいし、同じ話でもまた違った角度で聞いてくれれば、お前と話す時間が増えていいと言ってくれた。
君がそんな風に思ってくれてたなんて、思わなかったから、!マークじゃ足りない感情、まさに目から鱗である。遠くの空へ感情ホームラン、また一段と君が好きになってしまった。この高鳴りは、終わらない夏のように火照っている。
「お前、さっきより熱上がってねぇか!?」
どこか慌てた君が、足音を鳴らしながら急いで濡れタオルをつくってくれる。笑いと涙が出てくる。君が濡れタオルで顔を冷やしてくれながら、なぜ泣くの?と聞かれたから私は、君が好きだと再確認したからと答えた。
8月になる度に、君を好きになるから、この思い出はきっと忘れないね。
言葉にならないもの(8/14)君が見た景色(8/15)!マークじゃ足りない感情(8/16)遠くの空へ(8/17)終わらない夏(8/18)足音(8/19)なぜ泣くの?と聞かれたから(8/20)きっと忘れない(8/21)
8/21/2025, 9:43:33 AM