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すべては間違いです。それは私自身だけで、作って食べたもやし炒めも、洗わなかった靴も、枯れた観葉植物も、干からびた蜂も、他人の認識する私も、そこに存在するだけ、それだけ。

風に身をまかせ辿りつくのは、ベランダの排水口側の角。糸くずやら落ち葉やら、泥水がこびりついている。

あの蜂は、たった数時間閉じ込められて干からびた。もっとたっぷり水をあげてやれば森に戻って行ったかもしれない。

何も分からず、向こうへ行けず、必死に足掻いていた。後ろ足に埃を被った蜘蛛の糸が絡まっていた。

怖くて近づけなかった。頭はボイルしている。

5/14/2023, 4:59:19 PM