「過ぎ去った日々」
中学2年の夏休み前、人生語るほど長くは生きてないけれど
たった一度だけ告白をしたことがあった。
その相手とは小学校からの友達でよく一緒にも遊んだし、何でも話し合える仲だった。
「ごめん、友達以上には見れない」
そんなありふれた断りの返事を聞くことに全く準備していなかった俺は、その場で立ち尽くしてしまった。
それ以降彼女とはあまり話さなくなり距離ができてしまった。
あんなことしなければ…現状のままでいれば良かった…
後悔しかなく…俺は歩き出すことを止めた…
「せんぱーい」
「だから抱きつくな!」
「なんでですか〜こんなに可愛い後輩が抱きついてるんですよ〜ホントは嬉しいですよね」
「嬉しくないから、恥ずかしいだけだから、あと自分で可愛いってどうなの」
俺はこの後輩にからかわれているだけだろう。
多少なりとも好意があるのだろうが、それがどれほどのものなのか俺には分からない。
今偶然会ったこの時間、屋上での昼休みの時間、俺はそれだけで十分だ。このままこの関係を壊したくない。
だから俺は歩き出すことを止めた…
3/9/2023, 10:56:04 AM