(題目しらず)
私はある一点をずっと見続けていた。
次第に白っぽい膜がかかってくる。
その正体は補色だろう。
視線を他に移せば逆転した色で
先程の景色が薄ぼんやりと
どこまでもついて回る。
人は視線を一切動かさず
一点を永遠と見続けられた場合
世界はいったいどうやって映るのだろう。
全体が白く見えるのだろうか。
少なくとも
視線を動かしている時ほど世界は明瞭でなく
霞みがかって見えることは想像がつく。
同じところしか見ていないと
世界は不明瞭になるのだろう。
9/18/2025, 9:45:48 AM