ある日の朝、汚い手ぶくろを拾った。片方しかないし、そこらじゅう穴だらけで使い物にならないのに、なんとなく拾ってしまった。手ぶくろはあまり好きではない。ないよりはマシだけど、そんなにあったかくもならないし、付ける手ぶくろでセンスがバレてしまうから。だけど私は、この汚い手ぶくろを手にはめた。とても冷たかったけど、目の当たりがなんとなくあったかくて、不思議と心まであったかくなった気がした。だから私は手ぶくろを元あった場所に戻した。
12/27/2022, 12:53:07 PM