理想郷
晴れ渡った空.白い雲
賑やかな喧噪.舗装されたタイルをなぞる様に其処此処にいろんな商品を売る市場が
広がっていた。
「お兄ちゃん、早く早く!!」
瞳をキラキラさせて今にも駆け出さんと
足を一歩前に出して後ろを振り返り呼ぶ
三つ編みの少女と
「そんなに急がなくても、別に無くなったりしないよ!」
そんな少女を嗜める様に、ため息を吐きながら、冷静に返す少年
市場の露台には、装飾品.化粧品.食品など
多種多様な物が並んでいる。
妹は、拳をギュッと握りどんな掘り出し物に出逢えるかワクワクしていた。
兄は、そんな妹を見つめ苦笑し、
手を差し出した。
「行こう!」
兄と妹は、手を繋ぎ一気に駆け出した
少年の名前は、ユート
少女の名前はピア
今からこの兄妹の宝探しが始まる。
11/1/2023, 8:20:42 AM