たそがれ
世界をつまらなく思っている私は世界からどんな風に見えているのか。つまらない人間か、傲慢な人間か、ワガママな人間か……まあどう見られていても私にとってはどうでもいい事だ。学校の先生も友達もみんなみんな頭がおかしい。こんなつまらない世界を楽しいなんて頭がおかしいよ。実はみんな、本当はつまらないと思っているけど行動に起こせないから楽しいって言っているのか
それか本当に楽しんでいるのか、それもまあどうでもいいことだ。世界がつまらないのはただ何も起きてないからつまらないだけじゃない。みんながみんな誰かの思い通りに動いているのがつまらないのだ。だからきっと外れている人を見れば私は少しでも世界が変わって見えるかもしれない。けど日本ではやっぱりそんな人ほとんど居ない。みんながみんな誰かの手のひらの上で踊ってる。気持ち悪い、反吐が出る。いつも思う、英語の授業で先生の英語を全員でオウム返しをする。これは普通に受けていたらきっと気にはならないと思う。けど、不意に読むのを辞めた時違和感を覚える。みんながみんな同じ言葉を繰り返し全員で合わせて読む。良く考えれば気持ち悪いことだ。だからそんな世界が嫌だ。つまらない。
いっその事この川に落ちてみれば世界が変わるかな?
そう思い柵に手をかけたその時。自分の目に光が差し込んできた。光が落ち着いてきた時見てみると、そこには世界の美しい姿が形を表した。これを人は黄昏と言うのだろう。オレンジ色の太陽と青い色の空が重なり合い美しいグラデーションを生み出していた。これほどまでに美しい景色を私は初めて見た。ああ、まだこの世界にはこんなにも楽しいものがあったのか。この世界のほとんどがつまらない。けれど自然が生み出したこの世界は人の世界とは比べ物にならない美しさがあった、さらに私が人の世界で求めている自由もあった。自然の世界はどんな事があっても不思議では無い世界。
この美しい景色を思い出す度にこの世界が少し楽しく感じた。
10/2/2024, 7:37:46 AM