よい

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世界に一つだけの花があるらしいので、それを取りに行こうと思い、馬と旅に出ました。
しかし、みんな同じことを思っていたのか旅路はとても賑やかなものでした。
あるグループと一夜を共にした時は荷物が重そうだったので全部馬に乗っけてあげて、僕が花を見つけた時に返そうと思いました。
同じく1人旅だったダンディな老人とつるんだ時は、いつものように寝てる間に荷物を運んであげようとすると、急に床ドンをされてしまいました。
慌てて万が一のために準備していた香辛袋を投げつけて、なんとか馬と遠くまで離れることが出来ました。ちらっと見えた老人の二の腕の刺青は、2本の刀剣がクロスした上にバラの紋様が刻まれていました。
バラは確か王の家紋だったはず。じゃあ守るようにクロスしていた刀剣は───

グガンッ

急に世界が反転して体が地面に叩きつけられた。
これまで感じたことのない激しい頭痛と、何故か鼓動も早くなって段々意識が遠のいていく。

やっと見つけたわい。
罪人さんよ、これで牢獄送りにできるってもんだ
ついでに持ってた6人分の花も回収させてもらうわ
おっと危ねぇ貴重で新鮮な花を踏んじまう
怖ぇわ怖ぇわ血を吸収して育つ花なんざ
こいつの色はちいと気色悪ぃ。罪人だからかあ?
でもこれで救われる命もあるってことにゃあ感謝しねえとな

.愛と平和

3/10/2024, 3:02:05 PM