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優しさ

「ねえ、ねえってば」
「え?何?」
リビングのソファに座りスマホを見ていると、キミに声をかけられる。
「何?じゃないでしょ。さっきから声をかけてるのに」
怒った顔をされ
「ご、ごめん。気づかなくて」
慌てて謝ると
「まあいいけどね」
キミは表情をフッと緩める。
「それよりも、何に悩んでるの?」
そんなに怒ってなくて良かった。とホッとしたのも束の間、キミにそんなことを聞かれる。
「え?別に悩んでなんて…」
「誤魔化さなくていいよ。声をかけても気づかないし、スマホを持ったままぼんやりしているし、何か悩んでるんでしょ」
「………」
何も言えなくて思わず目を逸らすと
「私に迷惑をかけちゃいけない。って、何も言わないのはあなたの優しさだとは思うけど、何も言われないのも、信用、信頼されてないみたいで悲しいよ」
キミは悲しそうな声を出す。
「一緒にいるんだもん、1人で悩まないで」
その声に、逸らしていた目を戻すと
キミは優しく微笑むのだった。

1/28/2026, 9:33:09 AM