君の燃える眼差しに焼き尽くされるのが怖かった。
僕が君の姿で犯したすべての罪を、君は黙って見ていた。
僕は間違っていただろうか。
薄闇の部屋で一人、君は登れもしない螺旋階段をよく眺めていた。
タバコの煙で誤魔化せない苦しみに苛まれていた。
僕より高い体温が、命の矛盾を痛いくらいに伝えてきた。
君のすべて。
僕は君のすべてを貰った。
僕は間違っていただろうか。
君を焼き尽くした炎を燃料にして、僕は旅立つ。
君の瞳で僕は宇宙を見ている。
僕らは誰にも言えない秘密で繋がっていた。
6/6/2024, 3:45:40 AM