星座とは、夜空上における星たちを繋げていって形にしたもの。
その見かけ上の配置から連想していって、人、神、動物、それから物語を作り上げていった。
星座は、いわば二次創作と読んでもいいのかもしれない。
神が作ったかは知らないが、元々存在していた謎の浮遊する石ころに、地球上の高次脳たる人間があとから付加価値を付けたものだ。
ただの星はただの星でならず、次第に恒星、衛星、星雲などと星に性格区分も設けていく。
かなり一方的に突きつけたもので、フレーバーテキストを組み込むようなことをして、昔の人は時間をかけて遊んでいたのだ。
時代の流れに従い、ただ星図として夜空を眺めるものから、より現実世界に組み入れられることになっていく。
星座占いから方角的な要素、天文学、恒星の配置と宇宙線の採取……。
宇宙から取り入れられる光について、着実に研究が進んだ。
まずは月面着陸を目指し、着陸船を作っては打ち上げて、ということをして、ついにアメリカの偉い人が月面着陸に成功することができた。
これを足がかりとして、宇宙開発は事業となり、先進国の一部は国主導でそれに取り組むようになるまでとなった。
現在、宇宙について3%くらい分かったようだが、その代わりにスペースデブリ(宇宙ゴミ)が増えて問題となっているようだ。
あと数十年もすれば、粉々になったゴミに対し、点と点をつなげて星座を作るようになるかもしれない。ゴミの処分費用に難癖をつけ始めるように宇宙ゴミに指を指して線つなぎをするのだ。
星座ならぬ「ゴミ座」の観測者は地上ではない人々。
金や権力を手中に収め、今なお宇宙にゴミを作る者たちだ。
星の数ほど増えてしまえば、人間の手に負えない。
おそらく数億年前に誰かが作った数多の星は、そうやって不法投棄されてなお放置され、浮遊する謎の物体となった成れの果てだ。
その過程を知らない、高知能生命体が二次創作を行う。
高知能生命体の作った憲法により、これを放棄する。
放棄して、二次創作に夢中になる。
そうなればますますゴミは増えていくばかりだが、意外と邪魔者扱いされないと思う。
二次創作者は、当事者ではなく、遠くから野次を飛ばしているから。
10/6/2024, 9:55:33 AM