独り言を吐くどこかの誰か

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【太陽のような】
「ずっ友だよ!」 「1番の親友だよ!」って
毎日のように言ってくれた子がいた
名前は「A 」とでもしようかな
まだ幼い頃はAも明るくて
私もそれにつられて明るくなった
すごく気があって楽しかったし
Aも私も苦しいことなんてなかった
その時までは―――

ある日Aは読書をしていた。
もともとAは本が好きだから
私はAらしいと思ったが、
先生が「友達と過ごしなさい」と言ってきたらしい
Aは「私は本が好きなので大丈夫です」と断った。
それでも先生は友達と過ごしてほしいらしく
先生は他の子にAと遊べとかなんとか言って
遊ばされた
1日ならまだしも次の日もその次の日も遊ばされた
私は違うクラスだったからそんなこと知らなかったし
Aと私は学校ではほぼ遊ばなかった。

そんな日が続いて
Aはいつものように本を読んでいても他の友達に
「何呼んでるの?」と言われるようになった
本を読んでる人にとっては邪魔でしかないだろう
それがよほど嫌だっのかAは本を読まずに
人と関わるようになり、笑顔も作るようになる
Aにとっては苦痛でしかないだろう。
Aは作り笑顔と作り声がどんどん上手くなっていった

それでもAは信頼している相手には
作り声とか作り笑顔は見せなかったが
最近は私にも見せるようになってきた。
信頼して貰えてないかもと心配になってきて
親友がいなくなってしまわないかと思い 苦しい。
「親友」「信頼」「別れ」……
そんな言葉を聞く度苦しい
慣れないAの作り笑顔、作り声を聞く度に苦しい

待って、いかないで。。
親友じゃなくていい、信頼されなくてもいい
嫌いになってもいい、作り声でも作り笑顔でもいい、
だから…だから…!
ただ…友達でいてほしい…
なんてわがままかな…

嗚呼、私の太陽。
少しでいいからその雲を退けておくれ、
退けてくれなければ…私は不安で仕方がない…
ほんのすこしでいいから、その光を見せておくれ…
―――――膨らむ不安

2/23/2023, 3:25:15 AM