「辛いでしょ?苦しいでしょ?逃げたいでしょ?私が貴女の代わりに生きてあげる」
自分自身にそう言われたのが1年前。
私は変わった。喋り方もファッションも考え方も全部。自分の中の本当の自分を抑えるのは容易い事だった。
代理さんの方が世渡り上手で、他人に好かれてて、仕事もできる。
「貴女のいる意味は?」
そう嘲笑われた様な気がして、私は、
「1年間“貴女”の事は誰も呼んでないの、分かる?」
「皆、“私”を呼んでただけ」
私は、“私”は、…………
だれ?
『1年前』
6/16/2024, 12:18:43 PM