たろ

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ゆらゆらと揺れる水面を見上げる。
コポコポと耳を揺らすのは、自分の息だろうか。
やっと役目が終わったと、安堵する。
きっとこれから自分の命は終わるのだと知っているのに、不思議と恐怖はなく、心は穏やかだ。
『ずっと私を護ってくれて、ここまで連れてきてくれた。やっとあなたを開放してあげられるよ。今度は、私があなたの願いを叶える番だ。』
嬉しそうな声が脳裏に響く。
(あぁ、良かった。)
身体の真ん中が弾けるような乾いた音が聴こえて、清涼な鈴の音が辺りに響いた気がした。
『私の対!対の神子…。』
海を割って空へ飛び立つあなたは、きっと無事に愛する人に出会うのだろう。


遠い時空の彼方の綺麗な青空と海を抱いて、
ゆっくりと目を閉じた。
海の揺らぎと共に、幸せな夢に揺蕩う。



《海の底》

海の底ったら、コレっしょ!って、自分。
初手、これしか思い浮かびませんでした。

訳あって、神様の一部分を預かってしまったモブと、モブの体に馴染み過ぎちゃってる神様の一部分。
神様はとってもマイペースで、内側から気軽に声を掛けてくるので、モブは忙しい。
お役目は果たしたので、神様の力でお家に帰るよ!
さぁ、明日はどっちだ―――。(始まらない

1/21/2024, 3:00:19 AM