どこまでも続く青い空。
涼しくて気持ちの良いそよ風が揺らす木の葉。
優しい木漏れ日を浴びる僕。
静かで広い公園の芝生で、
僕は木の根元に寄りかかるようにして腰を下ろし、
本を読んでいた。
街中とは違い、ここなら騒音にも人の気配にも
邪魔されることはない。
ここで過ごす穏やかな時間が、
僕にとって一番の癒しであり、居場所でもある。
そしてこの場所には、友達がいる。
この公園の存在を教えてくれた、
僕の居場所を見つけてくれた存在。
それは人ではない。
この公園に住み着いている野良猫。
僕が初めてこの猫と出会った頃は、
僕には居場所がなかった。
親との仲は最悪だったし、
学校でもあまりクラスに馴染めなかった。
そんな僕はある日、学校帰りの通学路で、
この猫と出会った。
猫は僕に甘えるように近寄ってきた。
そして、細い脇道に入っていった。
僕は気まぐれでその猫について行った。
その結果辿り着いたのがこの公園。
自然の中でゆったり過ごせるこの場所が気に入った僕は、
頻繁にこの場所を訪れるようになった。
今日も僕は、猫が教えてくれたこの場所で、
一人と一匹の青春を謳歌する。
10/24/2024, 8:56:06 AM