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久々の休日で、弾んでいたのはとある昔話。
思い出の流れを汲んだ友人が、ため息も乗せて「ちょっと堅苦しかったよな」と笑っている。
その何気なく同意を求めていそうな発言を耳にして、口では苦い笑みを返しつつ、私は内心驚いてしまった。

学生時代にあった多くの決まり事たちに関して、とくにネガティブとなる点が見当たらなかったのだ。
ついでと言ってはなんだが、あまり「雁字搦めに縛られている」と感じていなかった程度には、合致していたのだろう。

当時も今も、こう考えていたりする。
一度見てしまったものを無視してしまうのは、自分自身が気になって落ち着かない。
であれば先に取り組み、片付けておきたい、と。

しかし、目の前の人物にとってみれば、“そう”でなかったらしい。
何事も受け取る人により感じ方の違いが存在して、だからこそ簡単にはいかない。
今回は軽口程度の愚痴なんだなと長い付き合いからも分かるが……どうしようか、毎回やや反応には困ってしまうわけで。

とりあえず、安全圏でのんきな思考を展開している脳内の私が、今だけは心底うらめしい。

【ルール】

4/24/2024, 2:36:05 PM