街街にはいつでも人が居る昼はもちろん、早朝でも、真夜中でも。そんな人通りの多い所では、時々おかしな人間のようなものを見る半透明であったり、顔が渦を巻いていたり、明らかに生きた人間では無い人間のようなモノ。街に先輩が居た。亡くなった先輩が。くっきりと。まるでそこに生きているように。気付くと私は先輩の手を握っていて、先輩の顔が歪んでいってあぁ、本当に先輩はもうこの世には居ないんだ。そう再確認してしまった瞬間、私の記憶は途切れた。
6/11/2024, 10:20:45 AM