ずっとこのまま(オリジナル)
老化を止める新薬が開発された。
若返りはならず、成長も止まらず、あくまで「老化」の「進行」を止めるものである。
量産が難しく、極秘裏に生産が進められてきた。
一部の富裕層と発見者界隈でのみ流通していたが、情報流出し、またたく間に全世界に広まった。
富裕層を強盗団が襲ったり、研究所にデモ隊が突入したり、様々な事件が勃発した結果、独占されていた製薬に他企業も参入するようになり、高額とはいえ、少しずつ一般に流通するようになってきた。
そして、そんな時、自分は60歳。
シワも白髪もあり、身体の節々も痛い。
若返りはしないので、薬が買えたとて、60歳で止まるわけである。
これ以上悪くならないのは良いが、とはいえ、考えてしまう。
20歳の人は良いな、と。
彼、彼女らは、20歳の見た目のまま、100歳まで生きられるわけだ。
新薬がもう少し早く開発されていたらと思わずにはいられない。
そして、それは誰しもが考えてしまう事で。
高額な薬を買うために悪い事に手を染める人間が増加。年齢間の溝が深まり、強盗や窃盗が日常化し、殺人も増えた。
そして、生き延びて70歳。
年金では薬を買う余裕はなく、買ったら寿命までの生活が立ち行かなくなる。生活保護はすでに同様の事案が増えて破綻しており、もらえるものではなくなっていた。
30年ほどのち、ついに若返りの薬が発明された。
永遠の命を得られるわけである。
飲む? or 飲まない?
1/12/2026, 2:09:00 PM