まるくに

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執事たちと花火がしたい。
唐突にそう思って、近くのスーパーの片隅に売り出されている花火セットを3つも買って指輪をはめた。
バケツや着火剤を持ってこなかったなと失敗したなと思ったけど、それくらいならこっちの世界にもあるだろう。目を開けるとそこはデビルズパレスの自室だ。持ってきた花火セットを開封している音が聞こえたのか、ドアをノックする音がした。どうぞと言えば今日の担当執事がにこやかに、おかえりなさい、主様。と挨拶をしてくれる。あらら、これは何ですか?すぐに主がいじっている花火に目を向けて質問をしてきた。花火はこちらの世界にはまだないのかもしれない。
これに火をつけて遊ぶんだよ。今日の夜、よかったら屋敷のみんなでやりたいな。みんなでできるようにいっぱい買ってきたんだ。そう言うと、それでは皆さんに伝えてきます。執事は部屋を後にしようとした。
その執事の服を掴み引き止める。もう少し一緒に、今感じているワクワクを共有してほしい。引き止められ、どうしたのかと振り返る執事の目を見て訴えると、ふふと笑って、火をつけてどんなふうに遊ぶ物なのですか?と聞いてくれた。

6/29/2023, 1:23:16 AM