雪 兎

Open App

 好きです、これからも変わらず。
 貴方を想い、涙することもこの胸が高鳴ることももうないけれど、それでも私は貴方をこれから先もずっと愛しています。

 そう隣で穏やかに眠る貴方に誓ってそっと口付けた。
 きっと二人で幸せになれる。
 貴方はまだ少し知らないだけだから。
 その細く長い指に光る指輪はガラクタで、これがホンモノ。

 貴方に嫌われるのならば、地獄まで。

 いつだか読んだ小説にあった一文を今思い出すなんて。
 ああ、そうか。
 嫌われるなんて、と嫌気が差したあの小説に自分を重ねたのか。
 だから、結末が気に食わなかった。
 こんなにも同じなのに。
 さて、ならば私の話ももうおしまいが近いのだろう。
 温かいスープを飲んでくれる貴方でよかった。
 こんなところまで足を運んでくれる貴方でよかった。
 最後まで、貴方にとって都合のいい女で居られてよかった。

 サヨナラ、また来世でお会い致しましょう。

" 愛する、それ故に "

10/8/2025, 1:20:40 PM