床に垂らした長い髪を気にもせず、
椅子に座る私に跪く彼は次に腰掛ける者の為に、
椅子の前でずっと髪を河のように流せばいい。
女のくびれをした彼も、
私が寄りかかった白樺のような厚き胸板から
響く鼓動を誰彼構わずに聞かせればいい。
詩歌を載せた宛先の紙を私に贈った彼も
憂鬱なる廃屋に薔薇の如く咲き病めながら
夢見る人に夢見鳥の羽ばたきを教えればいい。
あの夢のつづきを見なくていい。
誰かがそのつづきを見ればいい。
私の夢を皆で好きに見てほしい。
(250112 あの夢のつづきを)
1/12/2025, 12:59:06 PM