じゃあ、そろそろ行くわ
うん、また向こうで逢おうね、絶対よ?約束ね?
清潔感が溢れる真っ白な部屋で、彼女はそう囁いた。
優しく僕を抱く彼女はきっと世界でいちばん美しい。
彼女は満足気に笑った後、目をつぶった。
そして僕を抱擁していた彼女の腕は、次第に緩くなっていき、最後にはだらんと力尽きた。
早く彼女に逢いたい。彼女の笑った顔がみたい。けど、直ぐにあいに行けば、きっと怒られる。だから我慢だ。何十年後になるかは分からないけれど、きっと再会できるだろう。彼女と堅く約束したのだ。
まだ、彼女の声が耳元で聞こえるような気がした。僕の中にいる彼女は何度も口ずさむ。僕は、彼女の言葉に耳を傾ける
よみの國であいましょう。
6/3/2025, 1:29:56 PM