言い出せなかった「 」は僕の中で溶けていく。それは僕にとって最大の後悔となった。 後悔は夕暮れになっても消えず、セミの声がうるさい。カラスの「カー」という、つぶやきも耳障りで仕方なかった。 あれから何年もたった。 「 」なんてどうでもいいではないか。だって「 」の中身はもう忘れたのだ。後悔が原型を留めなくとも、理由や償えるものがなくとも、「 」という枠組みだけがのかされていた。 そして「僕」はそこに囚われた。
9/4/2025, 10:51:48 AM