ひろ

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旅は続く

みなさんの旅の目的は、なんでしょうか?
旅で、何を得られますか?
旅で、何を求めますか?
失恋、心身の痛み、出会い、自分を求めて

旅の目的は、人の数だけある。

どう転んだにしても、旅の最後には「いい旅だった」と、誰しも思う筈だ。

僕の旅は、山行、釣行、輪行、徒歩、自転車、バイク、電車、車と、若い時から一通り旅をした。
高校の図書局時代に、高文連の体験記コンクールの題材にもした、堀淳一氏の「鉄道跡を紀行する」、これが僕の1人旅の原点かも知れない。
僕は夏冬中、毎日古紙回収のアルバイトをし、やっとの思いで買ったミヤタのマウンテンバイクで、1年後旅に出た。
友達2人を無理やり誘い、6日間、自転車の旅だ。
テントに、ホワイトガソリンのストーブ、使わないのにナイフをぶら下げ、着替えに、パンク修理セット。そして、行く先々で炭焼き小屋の人達に分けてもらった炭とナタ。
自転車に積めないから登山リュックを背負って、頭にはバンダナとヘッドライト。大量の10円玉。もう笑える。

食べ物は現地のお店で買って、調理して食べる。当時はコンビニはまだなかった。夜は肉だか、虫だか肉だかわからずに「うまいうまい」と食べていた。キャンプ場とかも無いので、バス停や、野球場の脇、公園、農家?の畑の脇とか、ほんと笑える。

醍醐味は、人の温かさと、触れ合い。そして、新たな縁だ。
食べ物をくれて、果物を取らせてもらい、笑えるのは、「まだ、高校なんだから」と、心配で夜に来てくれた人もいた。ありがたい。
そして、途中で偶然に会った学校の先生にも感謝だった。
「黙っててやるから、怪我するなよ。でも始業式は、覚悟しておけよ笑」


このテーマを書きながら思った。
なんだかんだ、負の人生とか言いつつ、僕は、人に救われ、友に助けられ、悪く無い人生なんだと思う。

旅を終え、始業式の全校集会で、名前を伏せて僕らの事を校長が語った。当然、高校生でダメだよ的な内容だ。でも最後に

「当然、高校生だけでは絶対にやってはダメな事です。と、校長として言わなければなりませんが、今の時代にあって、彼らの純粋さ、ひたむきさ、何より、かけがえのない仲間との絆を、分かち合える喜びを知る事ができた彼らの行動には、個人としては嬉しく感じます」

   気持ちをわかってくれたんだ。ありがとうございます


本から出た旅だ。かっこいい目的もなかった
でも、最後は、ちょっと、大人の涙を流すことができた。

「いい旅だった」

初めて、そう感じた時だった。

だから、僕は旅はやめない。死ぬまで、死の旅路も面白く「いい旅だった」と、天国で言おう。

だから、僕の旅は続く


途中会った、先生。あれから3ヶ月後に死んでしまった。あの先生が、学校に報告とフォローを、校長と学校全体にかけ合ってくれていた。
この場をお借りして、  先生、ありがとうございました。



僕は、つくづく、人に救われているんだとそう実感する。

このテーマにしていただき、本当にありがとうございました。
久々に、思い出しました。


みなさん、  良い旅を 





9/30/2025, 11:29:33 AM