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しょうがくせいになりました。たくさんともだちをつくりたいです。

きょう、とめちゃんにはなしかれられました。うれしかったです。

今日は、かん字をならいました。すこしだけ、かけるようになりました。

とめちゃんはお花が大好きです。おひる休みにいっしょにお花をつみました。

とめちゃんにカレシ?ができました。お母さんに聞いたら、ませてるわね〜と言われました。よく分かりませんでした。

今日は、とめちゃんがカレシとキスをしたとみんなが話していました。キスは、好きな人とするものです。

とめちゃんに聞いてみました。
「ボクのことキライ?」
とめちゃんはえがおで言いました。
「好きだよ!」
好きってなんだろう。ボクは分からなくなりました。

好きは1人の人を大切に思う気もちです。先生が教えてくれました。とめちゃんはボクを好きだと言いました。もうカレシは好きじゃないのでしょうか。

とめちゃんに聞いてみました。
「ボクとカレシどっちが好き?」とめちゃんはボクのちかくに来て、耳元で言いました。
「本当はね、キミの方が好き。」
とめちゃんはボクのことが好きでした。

今日も、とめちゃんとカレシが遊んでいました。ボクはカレシに、「とめちゃんはボクのだよ」と言いました。

とめちゃんはボクと話してくれなくなりました。ボクは理由が分かりませんでした。とめちゃんに聞いてみました。そうしたら、
「もう話しかけないで。」と言われました。

とめちゃんは、ボクのことをキライになったのでしょうか?そんなことないと思います。きっとカレシにボクと話さないように言われてるんです。ボクはとめちゃんがかわいそうになりました。

とめちゃんをカレシから守らないといけません。ボクの家には、使われていないそうこがあります。そこにとめちゃんをつれてくることにします。

とめちゃんのうでをひっぱって、うちにつれてきました。とめちゃんはとてもイヤがりました。かなしかったです。でも、うちでカレシから守ってあげたら、またボクを好きになってくれます。

ボクのごはんをとめちゃんにあげました。おなかがすきました。とめちゃんはおこっていました。どうしてか分かりません。

とめちゃんがユクエフメイだと近所の人たちがさがしまわっていました。だいじょうぶです。とめちゃんは元気です。

とめちゃんを守って1週間たちました。ボクは毎日とめちゃんに、ボクのことが好きか聞きました。今日やっと好きと言ってくれました。

とめちゃんにカレシとキスしたのは本当か聞きました。本当だと言いました。キスは好きな人とするものだと教えてあげました。そうしたら、とめちゃんはボクにキスしてくれました。うれしかったです。

ボクは決めました。ボクがとめちゃんをえいえんに、守ります。一生いっしょにいます。



日記は、この後も数年分、記されていた。
“隣の家から異臭がする”と通報があり、その家に行くと、倉庫に女の子が監禁されていた。虚ろな目をしており、身体は痩せこけ、生きているのが不思議なくらいの状況だった。声をかけたが、「ユラくんユラくん」と加害者の名前を呟くだけだった。
加害者は中学1年生で、被害者を小学3年生から約4年間監禁していたとみられる。加害者には母親しかおらず、その母親も近隣住民によると、滅多に帰ってきていないそうだ。加害者は、十分な愛情を受けず育ったため、異様な愛情表現をしてしまったと考えられる。
被害者には家族がいたが、1年前、不可解な事故で全員が亡き人となっていた。被害者は病院で治療後、児童養護施設に引き取られることとなった。

裁判や諸々を経て、加害者が釈放されたのはそれから1年後。被害者は治療を受け、まともな教育も受け、それから2年後に自由に外出することを許可された。
高校生となり、2人は再会した。お互いがお互い、忘れられる日はなかった。



ボクたちは2人で育ってきたのだ。大人の干渉を受けず、歪ではあったけれど、互いに愛していた。大人はこれを共依存、洗脳などと気味悪がるかもしれない。でも君を心から愛している。
「永遠に、一緒にいよう。」
彼女の指に結婚指輪をはめた。


11.1 永遠に

11/1/2024, 10:43:22 PM