よつば666

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お題『秋風』

 船星(ふなぼし)の家の近所にあるスーパー内で漢気じゃんけんをして負けた大神は生徒A、Bを見て呆れていた。

大神「お前ら、船星を見習って少しは遠慮せぇや」

生徒B「負けた奴が悪い」

生徒A「うん、うん。女々しいこと言うなよ」

船星「お金足りなくなったら僕が出すよ」

大神「だ、大丈夫や。気にすんなや」

と言った後会計をすると大神の有り金を全て出しても足りず不足分を船星が支払った。

大神「船星、ごめんなぁ。足りんかった分はバイト代入ったら返すわ」

船星「別にいいよ」

大神「あかん!金の貸し借りはきっちりせんと。どんなに中の良え恋人や夫婦でも“秋風が吹く“って言うやろ」

生徒A「それを言うなら“金の切れ目が縁の切れ目“じゃね?」

全員一瞬沈黙の後大神を除いた3人は爆笑していた。
大神は恥ずかしくなって一足先にスーパーを出て行ってしまった。3人は慌てて大神の後を追う。
秋風が聞こえてくるのはまだまだ先、夏の暑い日差しの中大神達は船星の家に帰って行くのだった。

End

11/15/2024, 9:03:32 AM