山姥に捕まってしまった小坊、お師匠から御守りにと渡された3枚の御札を使うタイミングを見計らっています。
とにかく、山姥の視線から隠れなければなりません。
そこで考えた小坊は言いました。
「厠に行かせてほしい」
山姥はすぐに答えます。
「駄目だ。厠に行くふりをして逃げるのだろう?」
そこから押し問答が始まりまして
「逃げないから厠に」
「駄目だと言っているだろう!」
「どうしても?」
「どうしても!」
「じゃあここで漏らしてもいい?」
「漏らしたらすぐに食ってやる」
「漏らして汚いのに食うの?本当に?」
「そりゃ洗ってから食うさ」
「どうしても…食うの?」
「ああ食うさね」
「どうしても?」
「どうしても!!」
そんなやり取りをしている内に本当に厠に行きたくなった小坊、漏れそうなのを我慢して冷や汗だらだらです。
(どうしても…)
3枚の御札のオマージュ、もうどう足掻いてもピンチしかない小坊の様子。
5/19/2025, 12:21:44 PM