マハーシュリーの夏巳

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【お題:きっと明日も】

顔を合わせたくない人がいる

気が進まないことをやっている

それが
きっと明日も続く と思うことほど
苦しいものはないだろう

今も苦しいのに
また それが繰り返されるというのは
相当に心身が削られる

藤子不二雄A
「明日は日曜日、そしてまた明日も……」

現代風にいえば
引きこもり
ということになるのだろうが

主人公 坊一郎の様子が
本当に切ない

読み手は ニートの話を読む、
という感覚を越えて
いつのまにか
自分と坊一郎を
重ね合わせてしまう

弁当の1コマにいたっては
もはや
自分の心を握りつぶされたような
苦しさと悲しさを感じた

私たちは誰でも
彼と同じところへ
迷いこむことがあるし

深みにはまっていくような
抜け出せないような
でも誰にも言えない
そんな辛さは
場面や状況は違っても
皆がどこかで一度は
経験しているからだろう

この作品は50年前に
発表されたそうだが

坊一郎の状況に
共感めいたものを感じる人は
いま日本に
どのくらい いるのだろうか

作品の発表当時よりも
恐らくもっと
増えているのではないだろうか

10/1/2023, 3:55:57 AM