霜月 朔(創作)

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True Love



太陽が眩しくなる。
もうすぐ夏がやってくる。

笑顔の明るいお前には、
夏の陽射しがよく似合った。
いつも前向きで、
一生懸命で。
そんなお前に、
俺はずっと惹かれていた。

お前と俺。
子供の頃からの腐れ縁で、
一緒にいるのが当たり前。
これから先も、
ずっと一緒に居られると、
想っていた。

だが。
運命は、情け容赦なく、
俺からお前を奪った。

何年経っても、俺は、
お前がこの世に居ない事を、
心の何処かでは、
受け入れられずにいる。

お前の居ないこの世に、
生きていても、
世界はぼんやりとした灰色で、
ひび割れて乾いた心は、
ずっと空っぽなままだ。

それでも、
最期の瞬間まで、
お前が大切にしていたものを、
俺は守ろうと想った。

お前の墓前に、
桃色のマーガレットを供える。

最後まで、
伝えられなかった想いを、
花言葉に込めて。

桃色のマーガレットの花言葉。
それは…『真実の愛』

7/24/2025, 7:00:28 AM