友だちとの思い出
4年前の春、私が中学生になったときの事。
私は新しい環境に慣れる事が苦手で小学校から中学校という新たな環境でちゃんと過ごせるかどうかとても不安だった。また自分から話しかける事も苦手でクラスの友達と上手くやっていけるかという事もすごく不安だった。
しかしそんな私に一人の女の子が声をかけてくれた。「私愛美(まなみ)っていうの!良かったら友達になってくれない?」愛美ちゃんは私にそう声をかけてくれた。今まで普通に話しかけてくれた子はいたけれど、友達になろうと言われた事は一度もなかった。だから私はもの凄く嬉しかった。「うん!ありがとう」私は笑顔でそう言った。
しかし愛美ちゃんと同じクラスになったのは中学一年の時だけで残りの二年間は別のクラスだった。それでも廊下ですれ違うたびに声をかけてくれてとても嬉しかった。そして中学校の卒業式で愛美ちゃんは「またどこかで会えたら良いね!」と手を振ってそう言ってくれた。けれど私は寂しくて俯いたまま何も言えなかった。しかしやっとの思いで顔をあげて「友達になってくれてありがとう。とっても嬉しかったよ!またどこか出会えると良いね。それまで元気でね!」となるべく明るく言った。涙が出そうなのを必死に堪えていた。
あれから愛美ちゃんは元気かなと時々思う。でもきっと、新しい友達もできて高校生活を楽しんでいると思う。楽しく過ごせてるなら私はそれでいいと思う。また何処かで会えますように。
7/7/2024, 8:24:11 AM