テーマ イブの夜
「ここはお前みたいなガキが来るトコじゃねぇ。とっととお家に帰んな。」
タバコを吸った背の高い中肉の男性が出てきて言い放つと
乱暴にドアを閉められた。
「待ってください!ここにこれを持っていけって…」
ふと手渡された封筒を思い出し、閉ざされたドアをドンドンと強く何度も叩いた。
「ったくしつけぇな!何持ってき…」
苛立つ彼はそれを見た途端吸っていたタバコを思わず落としてしまった。
なんと渡してきたのは真っ黒の封筒に雪の結晶の封。
「これ一体どこで…」
「すぐそこの商店街です。この路地をぬけてある家に届けろって言われたんです…知らない人に…。人、だったかも分かりませんが。」
「ふん、とんだクソガキだな。ルドルフ!仕事だ!ダッシャー・ダンサーはプランサーとビクスン、コメットを呼んでお前達も準備をしろ!キューピッド、ダンダー、ブリッツェン!俺のソリ出してこい!」
「?」
「気が変わった。すぐに俺も支度する。」
「へ?」
間も無くすると、赤い帽子に赤い上下のセットアップ。黒いブーツを履いてベルトをした彼が現れたのだ。
「ここからは俺の仕事だ。」
12/24/2023, 12:59:52 PM