秋🍁
君からのライン。
ただそれだけ。
けれど、何だがとても愛おしくて思うのは、
僕がきっと、君の事が好きだからだ。
「昨日の、ライン。何であれだけ?」
「うん?感じたから、教えたの!秋🍁って」
「そんなのいちいち教えなくて良いよ。
ちゃんと分かってるから」
「えー、…………わかった」
君は、僕が君の事を好きだと知らない。
知られないように、僕がしているから。
だけど……………
「いつまでも、友達は、嫌だな………」
「えっ?なあに?」
「うん。何て言ったと思う?」
「良く聞こえなかったから私が聞いてるの!」
「いつまでも、友達は嫌だって言った」
「……………………えっ」
彼女の顔が急激に赤くなったのを、僕は見逃さなかった。
「好きだから。いつまでも友達は嫌だっていってんのっ!」
うわっ、僕も顔が熱くなってきた。
「えっ。う、嘘………」
「好き。
好きだよ。でも、また返事はしなくていい」
本当は今すぐにでも返事が聞きたい。だけど
それは、ずるいような気がした。
なんでか、わからないけれど。
「わ、私、私が教えたいって思ったことを直に教えるのは、私だって、好きだからだよ」
「…!いま、何て?」
「私も、好きだっていったのー!!」
向かい合った、僕と君。きっとお互いの顔は真っ赤だったに違いない。
でも、恋が実った。そんな、秋の訪れだった。
9/26/2023, 11:02:34 AM