彼女は終業後、カフェで恋人の青年と待ち合わせをしていた。
彼が車かバイクのどちらかで迎えに来ることになっている。
窓際で座っていて、彼女は窓から彼を探しつつ、ちらりちらりと空を覗いた。
数刻前までは爽やかな青空だった。それが少しずつ空の色合いが暗くなる。もちろん陽が落ちてきているのもあるが、明らかにそれとは違う嫌な暗さ。
落ち着こうとクリームソーダを口に含む。
だが彼女は、再びそわそわしながら空模様と道路状況を繰り返して見ていた。
ふう、とため息をついた。
「彼が来るまで雨が降りませんように……」
おわり
お題:空模様
8/19/2024, 1:24:48 PM