あの日の景色 届いて… 冒険 です。
その他の未提出のお題は、後日書きます。
よろしくお願いしますm(_ _)m
あの日の景色
どこをどうやって走ったのか、自分でもわからない。けれど、気付けば、どこかの山をバイクで走っていた。
「ちょっと休憩するか」
仕事でイヤなことがあり、イライラが治まらなかった俺は、気分を晴らそうと、適当にバイクを走らせた。
「はぁ。少しは良くなったかな」
バイクを停め、自販機でコーヒーを買い、喉を潤すと幾分気持ちが楽になる。
「そういや、ここってどこだ?」
適当に走ったため、自分がどこにいるのかわからない。位置情報を確認しようとスマホを取り出したところで、俺はあることに気付く。
「あれ?外なのに明るい」
けれど、辺りを見回してみても、街灯はどこにもない。ハッとして空を見上げると
「うわっ、すげぇ」
夜空を無数の星と、月が照らしていた。
「こんなにたくさんの星、初めて見た」
星の煌めきをしばらく眺めていると、心がスッキリしているのを感じる。
「…帰るか」
それ以来俺は、イヤなことやイライラしたときには、あの日の景色を思い出すことにしている。
届いて…
「お願い、届いて…」
目をギュッとつぶり、祈りを込めて両手を握る。
そして、そっと目を開けると
「セーフ」
両手を広げている審判と、高らかな声が球場内に響く。
「わー」
歓声が湧き上がる場内。喜び合う選手たち。
私はその選手たちの中心にいる、大好きな彼を見つめるのだった。
冒険
「よし、行くか」
リュックを背負い、玄関を出る。
「まずは、駅に向かう」
昨日、調べておいた通り、僕は駅に向かった。
「えっと、どの電車に乗るんだっけ」
駅に着くとメモを取り出し、電光掲示板を見る。
「…あれ?ない」
何度見ても、掲示板に乗りたい電車の表記はない。
困った僕は、駅員さんに聞いてみることにした。すると
「ああ、それは平日の運用だね。今日は土曜日だから違うんだよ」
と教えてもらう。
「そうなんですね。ありがとうございました」
いつもなら友だちが一緒で、僕は友だちについて行くだけ。だけど今日は、友だちはいない。
「…冒険みたいで楽しいかも」
不安もあるけど、楽しもうと思うのだった。
7/14/2025, 9:46:25 AM