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平穏な日常

窓際の一番後ろの自分の席で突っ伏して
惰眠を貪っていると .....

ふと意識が覚醒する 涎を垂らした口元を 制服の袖で拭く

窓の外のはっきりとした澄んだ青空に
ぼんやりと視線を向けた。

すーっと白い雲の筋が 筆で線を引く様に
青い空に薄く架かっていた。

教室に目を向けると 教師が黒板に
チョークで板書する音

カツンカツンとチョークが黒板にぶつかる
硬い音が後ろの席の俺の耳にも響く

教師が黒板に板書し終わり 要点を口頭で
説明して行く

その教師の話を 真面目に受け取り 
ノートに筆記している者

教師の話そっちのけで 後ろの席や
横の席の者と お喋りに興じる者

俺の様に 惰眠を貪る者 と 十人十色
様々な光景が 俺の視界で繰り広げられて
いる。

この何気ない 些細な 人間の色々な
行動を脳天気に後ろの席で観察できるのも
平穏な日常の中に 自分自身が居られるから 得られる 特権なんだと思うと
何だか胸の中に 面白さや 可笑しみが
込み上げて来て ひっそりと 俺は
静かに笑って この風景をしみじみと心の
中に刻み込み 平穏な日常に静かに感謝した。 ....。

3/12/2024, 1:32:29 AM