たかなめんたい

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一年後、私は何をしているだろう。

聞かれたら迷わず答える。読書に明け暮れ、勉学に励み、エジソン。あのエジソンに迫る天才へと化けているはずだ、と。

誰にでも理想はある。こうなりたい、ああしたい。夢とも呼べないような小さなタラレバが、引き出しの奥で黄ばみながら積み上がっている。私の場合はとくにひどくて、その引き出しがいくつあるのか自分でも把握できていない。全部かなえたら、エジソンどころかニュートンにだってなれそうな気がする。気がするだけだが。

本当は分かっている。

一年経とうが十年経とうが、私は私のままだ。今の私が明日の私に理想を丸投げしている時点で、一年後の私もまた誰かに理想を押しつけているに決まっている。連鎖する無責任。血を分けた親子みたいにそっくりな、昨日の私と明日の私。

諦めよう、と思う。何度でも思う。

実際、半分くらいは諦めている。いや、七割かもしれない。残りの三割が妙に粘っこくて、諦めようとする私の足首をつかんで離さない。その三割に名前をつけるとしたら、惨めさ、だろうか。惨めさは、意外と燃料になる。

這いつくばったまま、前を向く。立ち上がれているかどうかは、わからない。ただ顔だけは上げている。一年後の私にまた丸投げするために。

5/14/2026, 5:56:45 AM