- 穂 -

Open App

運命には抗えない

そんな言葉がある

最初から そこを辿ることは決まっていたんだよと
どこかの誰かが諭してくる

あぁ、そうかい

僕はまた
誰かが敷いたレールの上を歩いているんだと
どこかで聞きたフレーズを思いながら
それでも進む足は止められず

いつか出会う君を待ち望んでいる




…なんて
それもどこかで聞きたフレーズ

これはデジャブ
知らないはずなのに
どこか知っている気がする

小さな頃から聞かされていた記憶

君が望むなら
同じ道を歩んでおいで

幼き頃に見た 大きな背中は
今は自分の幅とさほど変わらず

ここまで来たか と振り返って 笑いかけてくれる事を
僕は必死で望んで歩く
貴方に追いつきたい

やっぱり親子ね と
笑う母に
そうだよ、憧れなんだ と
無邪気に笑っていたあの頃から きっと
僕の行く先は決まっていた

8/8/2022, 2:19:14 PM