葉月

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「海へ」

 最近、海というキーワードで思い浮かべるのは、バリ島のワイゼン姉妹だ。最後に海へ出かけたのは、いつの事だったろうか。ここ十年以上、海を眺めるのは車窓からである。遠い記憶をたどっても海岸に流れついたゴミは海外の文字が記されたものがあった。
 台風などの嵐の後は特に多かった気がする。想像ではあるけれども、バリ島はゴミが集まりやすい潮の流れがあるような気がする。そして、ゴミを何気なく捨ててしまう世界中の人の意識があるかと思う。
 プラスチックは自然に分解されない。やがて小魚がたやすく飲み込めるほどの細かなマイクロプラスチックになる。海の生物の食物連鎖は地上の生物よりも多様で激しい。海の生物を食べる人類も無縁ではない。人体にどの様な影響があるのか研究を進めるべきである。 
 プラスチックを安易に捨てる事の恐ろしさを世界中の人々に伝えるべきで、こうした危険の意識共有ができなければ、海はプラスチックのスープとなるだろう。
 マイクロプラスチックが人体、特に血管の中に入り込んでくる未来は想像したくない。どんなリスクがあるのか未知数で、プラスチック製品の削減の流れには賛成だけれども、それでは根本的な解決には至らない。これがいかに危険な問題かという事を知ってほしい。

8/23/2023, 12:20:39 PM