ちぐ。

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『想いの手前』

出会って、まだ数カ月。
まさかゲームの通知ひとつで、
こんなにも心が揺れる日が来るなんて思わなかった。

何でもない会話のはずなのに、
あなたのひと言ひと言に鼓動が追いつかない。
夜、ふと寂しさが押し寄せるたび、
あなたが言ってくれた
「いつでもLINEしておいで」
その言葉だけを胸の奥で何度も撫でる。

本当は、あのとき言われた続きを聞きたかった。
「電話しておいで」
その優しさに触れた瞬間、
もう少しだけ、あなたに甘えてしまいそうになって
慌てて気持ちを引き戻した。

だって、この片恋は叶わない。
想いを告げれば、いまの関係はきっと崩れてしまう。
あなたの優しさは境界ではなく、
ただの好意の延長線だとわかっている。
それでも、かすかな期待が
心のどこかでじりじりと燃え続けて苦しい。

今日もまた、送信画面を開いては閉じ、
開いては閉じる。
名前を見ただけで胸が熱くなるのに、
想いを伝える勇気は、どこにも落ちていない。

触れられそうで、触れられない。
近いようで、遠い。
そんな曖昧な距離のまま、
私はただ、あなたに届かない想いを抱えたまま、静かに胸をしめつけている。

11/25/2025, 12:20:56 PM