「またいつか会いましょう。
その時には、きっと私たち幸せになっていますから。
その時も、きっと私たち生きていますから。
その時だけは、誰にも壊すことができませんから。
その時を万が一にも壊されないように、守り、生き、
攻撃も躱してみせるのです。私たちが、またいつか
会える日までそれを続けるのです。
会えた時には私たち、きっと笑えていますから。
抱き合い、生を実感しているはずですから。」
煌めく一等星の下で、私たちは小指を絡めた。
点々と無限に広がっているように見える星は、
華々しくも儚さを纏っていた。また会おうと交わす
には、その日は絶好の日であった。
「お願いですから、忘れないでくださいね。」
そうやって私に背を向けて歩き出したその足元の、
黒いチューリップが月の光を纏って揺れていた。
7/22/2025, 3:13:47 PM