「やっぱ,ここだよね!!」
大きな声で上を見上げている彼女
「なんで僕を連れてきたんですか?」
僕は言う
「なんでって...好きだから?」
遡ること数日前
クラスのムードメーカーの彼女に対して
僕はただのクラスの委員長
絶対に交わることの無い関係のはずだった。
そんな彼女は突然僕に告白してきたのだ。
嘘コクの可能性ほぼないと言っていいだろう。
彼女が悪ふざけで
そんなことをする人でないことは分かっているし
頬が赤く火照ってる様子や耳が赤いところから
ホントに嘘では無いようだった。
「ねぇ,返事は?」
「あぁ,えっと...時間下さい。」
断ることも受け入れることも出来ずに流してしまった。
「ねぇ,遊園地行こう!!」
そんな彼女の言葉通りに
現在僕は彼女に連れられて遊園地に来ていた。
「ねぇ,あれ乗ろう!」
彼女が指差しているは
2本のアームでぶら下げられたゴンドラが
空中でグルグル回るという
基本のコンセントが絶叫以外のなにものでもない
乗り物だった。
どうしてスリルをお金で買う必要があるのか。
僕はそう思いながら
テンションが高い彼女に着いていく。
─────『スリル』
11/13/2022, 12:34:28 AM